Kを発音したくなったり、ならなかったりする。

knowの中には今が、knightの中には夜が含まれています。そんなことより、私が好きな人はローマ字にした際Kで始まる人が多いんです(あるいは多いknです?)。そうそう、傘もKでした。" Kといえばカフカの「城」の主人公が・・・" と口にしがちだった多感な頃よりは私も大人になった、あるいは自由になったと思いたい一心で開設しています。同じことしか書けないなら同じことを増やそうと思います。

2024-12-01から1ヶ月間の記事一覧

水と空虚

水が合わないという言葉を思い出した。別に今いる場所が気に入らないわけではない。朝、ビュッフェでさまざまなドリンクを飲んでいて、水を口にした時、水を最初か最後に飲む、そうした方がいいと思っている自身のおまじないのような癖と、昔、硬水と軟水を…

地下鉄の地下

何度も現物があるかを確認するためだけにバッグを開閉し、ポケットに手を出し入れし、ロッカーの南京錠を開閉する。これら一連の行動のあまりの多さに、スマホに費やす大半の時間に感じるのにも似た、時間の浪費を覚える。「そこまでして何で貧乏旅行を続け…

音と光景

一昨日の寒い真夜中、昔の日本の正月みたいなひっそり閑とした霧の中を、歌いながら颯爽と走り抜けていった自転車に遭遇した。その歌は、書き表すなら“ Ahhh, love, ahhh♪” とでもなるだろうか。その女性の高音は澄み切っていた。同じ音符を連ねて伸ばしてい…

エスカレーター

「エスカレーターの上では歩いたり走ったりせず立ち止まって手すりにお掴まり下さい」ー すっかり日常の一部になったこのアナウンスに反して、旅先では、何らかのトラブルだか計画だかにより停止しているエスカレーターを階段として利用することが少なからず…

よもだ

デュッセルドルフを通過しているのに気付いた時、反射的に「デュッセルドルフのブス、デュッセルドブス」というのが浮かび、我ながら久しぶりになかなかだなと思って、窓からスマホに視線を変えた。「デュッセルドルフのブス、デュッセルドブスというのが浮…

旅の木々

私の場合、旅先では往々にして、他人が何かを落としても自分が落としたのではないか?と思って心配し始める。程なく自分じゃないと分かり、安堵する。疲れる。この繰り返しが呼吸のように発生する。 その反論のようで、今日は、こうした旅は別に非日常を求め…

メリー・シェイシェイ

人との距離感というものが苦手なのは間違いない。いや、それどころか、相当苦手というべきだろう。もっとも、得意だという人はあまり見掛けなかったし、もしそういう人がいたら、文脈にはよると言えど、信用できない気持ちになるはずで、これは間違いない。…

カラスボタン

今の住居に住み始めて、半年近くになろうとしているが、今頃気付いたり、今頃知ったということが、まだまだ発生している。小一時間程前、買い物から帰宅していつものように鍵を仕舞おうとしていたら、これまでは当たらなかった照明のリモコンに手が触れた。…

鳩鉄砲

手帳を眺めていると、昨日ここで挙げた紀行文的なメモがいくつか見つかった。そういう過去のメモを元に書くのもどうかと思ったが、今日浮かんでいたことには気が滅入るものも多かったので、結局は人間への愛しさや人間の不可解さ、侮蔑的な意味ではなく可笑…

未使用

年末の11月くらいになると、手帳の中を開けて、巻末など未使用で残っているページが気になり始める。年末の予算消化のための道路工事と似ているなと思いながら、春や夏からどんどん何かを書き残して使っていけばいいのに、どこかセーブしていたなと毎年のよ…

永ちゃんのことが浮かぶのが続く。変な日本語だ。永ちゃんがと言えばいいものを、永ちゃんのことと言っている。もっともらしく見せたい気持ちが透けて見える。その一方で、今日は、まあしょうがないかと思う気持ちも芽生えていた。永ちゃんを知っているわけ…

進める

矢沢永吉のコンサートを武道館で体験した。一昨日のことなので、まだ最近も最近のはずだが、当日終演後から既に、どこか遠い昔のような白昼夢のような感覚を覚えていた。生涯で一番と言ってもおかしくない会場のマナーの良さ、熱狂に二律背反しそうでしない…

点取り虫

放っておけば即座に、点と点と点をつなげて次の点の位置もこのあたりのはずだと思う。この捉え方がずっと機能し続けているのが、この数十年の人生ともいえる。生まれてからとしなかったのは、そうでない時期もあったはずだと思うからだ。この遡行的な類推も…

原風景への加速と減速

自転車の調子が良くなく、その良くない度合いが加速して、乗り手としては飛ばすのも躊躇われたため、自転車には悪いと思いながら、数キロ先の自転車店に出掛けた。20時を過ぎようとしており、近所の自転車店が軒並み締まっている中、初めての店を目指して、…

選択

手帳が届いて気付いた。発送元はごく近所だった。すぐに、ごく近くだろうが、最適化の名の下に、遠くの基地局を経由することがあるのが普通のインターネットが浮かんだ。直接手渡しだったり、何なら受け取りに出向いた方が早く効率的にも思えたが、すぐに、…